以前、サイクリングに行くためリコーのCaplio GX100を買ったことを書きました。結局、この時はサイクリング自体が流れてしまいましたが・・・。
Caplio GX100を選んだ理由として、RAWで保存することが条件としていました。
これは、RAWで撮影できれば、現像処理の過程で自分の思い通りの写真になると思ったからですが、先日、リコーのGR Blogを見ていたら、プロカメラマンの横木安良夫氏のインタヴュー記事が掲載されていました。そこには、JPEGで撮影した写真を一般的な写真編集ソフトであるPhoto Shop Element を使って、自分の思い通りの絵にする方法が記載されていたのでした。
横木氏はこれをCReCo(クリコ)と呼んでいます。この方法だと、写真の一部だけを明るくしたり、暗くしたりすることができて、メリハリのある絵が"描ける”ことが分かりました。方法論の詳細は横木氏のホームページに譲りますが、今回は私がその方法で"描いた絵”をご紹介したいと思います。
作例は以下のとおりですが、いずれも昨日掲載した甘利山で撮影した写真です。
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<作例1>
CReCo(クリコ)前
(撮影した生のJPEG)
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CReCo(クリコ)後
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横木氏の作例を見ると、ここまで覆い焼きしていませんが、色のメリハリを付けるため、空の部分以下をPhoto Shop Element 4の覆い焼き機能(暗くする機能)で、"絵を描いて”みました。 |
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<作例2>
CReCo(クリコ)前
(撮影した生のJPEG)
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CReCo(クリコ)後
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作例2については、手前の木の葉やカラマツの葉の色を出すため、焼き込み(明るくする機能)で明るくし、遠方の富士山などの山々のシルエットを出すため、覆い焼き(暗くする機能)を使用しました。 |
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通常、撮った写真をトーンカーブを上下させて、明るくしたり、暗くしたり補正しますが、これだと、全体がその影響を受けてしまいます。
それに比べて、この方法だと、他の部分に影響を与えることなく、明るくしたい部分を明るくしたり、暗くしたい部分を暗くしたりすることができるので、自分の裁量の幅がとても広くなります。
写真とは、カメラという機械が現実を写し出すものであり、撮影者の意図はあまり反映する余地がないものと思っていましたが、覆い焼きや焼き込みの技術により、機械が吐き出した写真を基に自分の思い通り写真に編集する過程が、まるで絵を描いている感じがするところが、私にとって画期的でした。
写真芸術などと言いますが、なんとなくですが、その意味が少し味わえたかなぁ〜と思います。
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RICOH Caplio GX100
2008年11月8日 撮影
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